新校舎設計者が決定(久米設計)
さいたま市初の小中一貫教育を行う義務教育学校、武蔵浦和学園(仮称)の新校舎設計である「武蔵浦和駅周辺地区義務教育学校整備基本設計業務」は、公募型プロポーザルにて基本設計が競われましたが、本日(2022/9/15)最優秀提案者が決定した旨、さいたま市のホームページに掲載されていました。
4者競争ののち、最優秀提案者は株式会社久米設計さんでした。
近くの武蔵浦和SKY&GARDENを設計されていますよね。Wikipediaをみると、ラムザタワー建設にも携われているようでした。
提案資料をホームページで確認することができます(審査結果 4.最優秀提案)。
地域交流スペースって何をするんでしょうか?わざわざ一定規模のスペースを確保しているのですが、公民館的な役割なのでしょうか。続報が待たれますね。
新校舎の想定規模は延べ約3万6000㎡、予定工事費に132億1200万円を見込んでいるとのことで、なかなか大きな工事!どんな建物ができるか、ワクワクしますね。
新校舎の想定規模は延べ約3万6000㎡、予定工事費に132億1200万円を見込む。2025年7月ごろの着工を目指す。
武蔵浦和に小中一貫校/基本設計で提案競技/7月19日まで受付/さいたま市(建設通信新聞), https://www.kensetsunews.com/archives/714361
一方、沼影プールはなくなってしまいます。大変残念ですね。
ここで、武蔵浦和学園(仮称)設置検討の報道から、現在までの流れを振り返ってみたいと思います。
2021年に武蔵浦和学園(仮称)構想が明らかに
2021年1月に「武蔵浦和に小中一貫校、さいたま市教委が検討」と報道され、さいたま市初の小中一貫教育を行う義務教育学校の構想が明らかになりました。
さいたま市教委は同市南区の市立沼影、浦和大里両小学校と内谷中学校を統合し、小中一貫の義務教育学校とする検討を始めた。武蔵浦和学園とする案が出ている。
武蔵浦和に小中一貫校, さいたま市教委が検討, 朝日新聞デジタル, 2021年1月26日 11時00分, https://www.asahi.com/articles/ASP1T75M5P1TUTNB006.html
その後、続報も出ています(2023/1/27)。
タワーマンションの建設ラッシュなどで人口が増え続けている地域で、約3700人の児童や生徒が通う全国最大規模の小中一貫の義務教育学校の新設計画が進んでいる。
タワマン林立地区で動く小中一貫校計画 3校舎に3700人…課題も, 朝日新聞デジタル, 2023年1月27日 9時30分, https://www.asahi.com/articles/ASR1S5VTSR1NUTNB002.html
内谷中学校の40周年記念サイトのうち、「これからの内谷中」のページで、この構想発表からの進捗状況がきれいにまとめられていまして、大変参考になります。
武蔵浦和駅周辺地区義務教育学校整備基本計画も公表されていました(2022.10.22)。
武蔵浦和学園(仮称)の構想について、公表されている資料で初めて言及されたのは、令和2年度第6回(第306回)都市経営戦略会議の資料ではないかと思います。議題 武蔵浦和駅周辺地区小・中学校過大規模校・大規模校の解消について として、過大規模校の解消や体育館等の競技場床面積の増床が議論されたようです。
こちらの資料公開日が定かではないのですが、いずれにしても約2年前に新しい学校の建設が明らかになったのでした。
武蔵浦和学園(仮称)に対する様々な意見
構想が明らかになると、随所で様々な意見を見聞きするようになりました。
武蔵浦和駅前で街頭アピールしているところを見たこともあります。
ざっと見つけられたものだけですが、言及されているwebサイトをまとめてみました(掲載日順不同)。
【武蔵浦和〝学園構想〟】(さいたま市議会議員富田かおりさん)
義務教育学校 武蔵浦和学園計画は撤回を(日本共産党さいたま市議会議員団)
金子あきよが現場を歩く! 小中一貫校 子どもたちの自己評価に影響(日本共産党さいたま市議会議員団)
片柳地区への義務教育学校設置に向けた”客観的事実”と”条件整理”(さいたま市議会議員(見沼区)たかこ景さん)
沼影市民プールをなくさないでください~巨大学園構想は認められない(さいたま市議会議員久保みきさん)
半端ない悲報!これは困った。中高一貫教育校(通称:義務教育校)新設に伴い、沼影公園が廃止・解体されてしまう・・・という話。(武蔵浦和のスイミングサークルフリッパー)
沼影市民プールを含めた近隣小中学校を統合した義務教育学校について(武蔵浦和なびさん)
たくさんありますね。
ざっくり、こんな大規模校をつくって教育的にマイナス!沼影プールをなくすな!といった批判が多いでしょうか。
行政側の対応
様々な意見に対する行政側の回答としては、「武蔵浦和駅周辺地区義務教育学校建設事業について」のサイトに掲載されている議事録をみると概ね理解できます。
住民説明が十分でなかったことを認めつつ、諸々反対意見はありますが、こちらの計画は決定事項で進んでいくといった感じですね。
いろいろな反対意見を目にしますが、果たして実態としてどのくらい強烈な反対があるのか。賛成ないしやむを得ず支持といった意見は、なかなか可視化されないのかな、と想像しますので、ちょっと分からないですね。建設の障害になるものほどの対抗勢力になるのかどうか。
勝手な予想では、やはり粛々と建設が進んでいき、ハード(校舎)面やソフト面で可能な範囲でマイナーチェンジをしていくのかなぁ、と。
↑ここの風景が、ドーンと横長の立派な校舎になるんですね・・・。
沼影公園の今後
沼影公園(沼影プール)の今後について、武蔵浦和学園(仮称)のページとは別に、さいたま市のサイトでまとめられているページがあります(「沼影公園の今後の利用について」)。
同ページでも紹介されていますが、わざわざ市長がメッセージを動画で出しています。
さいたま市として力が入っていることが伺い知れます。
義務教育学校建設も沼影プールの重要性も両方。
プールが使えない期間は、基本計画に記載されている期間よりは短くなるのかもしれません。
パブリックコメントもかなり寄せられていましたね(「「さいたま市総合振興計画 実施計画(改定案)」に対する意見募集結果」)。うまくまとまるといいですね・・・。
また沼影公園をカウントしていたため、南区の公園は少ないことが長年問題視されていました。沼影公園はなくなってしまいますし、新たに用地を確保して、公園建設を進めるようです。これは朗報ですね。2021年8月26日の説明会資料読みますと、少なくとも沼影公園西側に位置する県職員住宅(2,000㎡)は、公園として整備する方向のようです。資料によると当該場所の公園は、2022年度に用地取得、2023年度に設計、2024年度に整備工事となっていますので、お目見えするのはまだまだ先のようですね。
沼影公園屋内プールの代替案に関する利用者説明会が開催されましたが、まだ資料がアップロードされていませんね(2023/2/11)。大里小学校敷地内に市民も利用できるプールを設置する案が議論されたようですが、具体的にどのような話がされたのでしょうか?気になりますね。